1-1 ドレミとハニホとCDE+ツェー

各国のドレミ

各国のドレミというのも変な話ですが、各国のドレミです。

イタリア語Do(ド)Re(レ)Mi(ミ)Fa
(ファ)
Sol(ソ)La(ラ)Si(シ)
英語C(シー)D(ディー)E(イー)F(エフ)G(ジー)A(エー)B(ビー)
ドイツ語C(ツェー)D(デー)E(エー)F(エフ)G(ゲー)A(アー)H(ハー)
日本語

ドレミファソラシはイタリア語なんですね。それに対して英語はCDEFGABと日本人には馴染みがありますが、ややこしいのは「ド=C」「ラ=A」になっていることです。
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ=C・D・E・F・G・A・B なんですね。
この並びはドイツ語も日本語も同じで、日本語はイロハニホヘト…っていうイロハ歌で順に振っていますがやはり「ラ」の音が「イ」(ややこしい)になっていて、
ド・レ・ミ…=ハ・ニ・ホ…です。
やっかいなのがドイツ語でシの音はBではなくH(ハー)。

はー?

と言いたくなる。
あとF(エフ)もそこまで揃えたんならF(フェー)とかにしろよ。
ドイツ語がややこしいのは留まることを知らず、♯や♭がついた場合の読み方がこれ。

ドイツ語のドレミ

ファ
臨時記号なしC(ツェー) D(デー) E(エー) F(エフ) G(ゲー) A(アー) H(ハー)
♯がついた時Cis(ツィス)Dis(ディス)Eis(エイス)Fis(フィス)Gis(ギス)Ais(アイス)His(ヒス)
♭がついた時Ces(ツェスDes(デス)Es(エス)Fes(フェス)Ges(ゲス)As(アス)B(ベー)

英語だと単に♯や♭をつけて読むだけ。ド#ならC♯(シーシャープ)でOK。
それに対してドイツ語は♯がついた時は後ろに(is)をつけ、♭の時は後ろに(es)をつける。もう少しかけ離れたものにしてほしかった。はたして日本人に聞き分けられるのだろうか。
そして最もややこしいのがシ♭のB(ベー)。
英語のBはシですがドイツ語のBはシ♭。なんでこんなひねくれた子に育ってしまったのでしょうか。

実はこれには深~い理由があって、♭の元になったのがアルファベットのb、ナチュラルの元になったのがhとかいう結構面白い話があるのですが面倒なので割愛します。
興味のある方はググってみてください。

ドイツ語は日本だとオーケストラの世界でよく使われるのでやっかいです。なぜなんでしょうね?イタリア人がわざわざツェー!とかフィス!とか言ってるとは思えないのですが。(言ってるのか?)
日本の学校教育ではドレミなわけですからそれで良かったのでは…それもよりによってドイツ語。シをHにしてシ♭をBにしちゃうドイツ語です。

英語のドレミ

英語のドレミは馴染みのある方も多いのでは。

ファ
臨時記号なしC D E F G A B
♯がついた時C#D#E#F#G#A#B#
♭がついた時C♭D ♭ E ♭ F ♭ G ♭ A ♭ B

まんまですね!ギターを弾く方にはコード名でもよく登場するので馴染み深いと思います。
コード名はメジャーコードやらマイナーコードやらディミニッシュやらややこしくなるので別の所で解説したいと思います。
もう一つ覚えておかないといけないのが日本語の♯、♭の呼び方です。

日本語のドレミ

ファ
臨時記号なし
♯がついた時嬰ハ嬰ニ嬰ホ嬰ヘ嬰ト嬰イ嬰ロ
♭がついた時変ハ変ニ変ホ変ヘ変ト変イ変ロ

「嬰」(エイ)という漢字はあまり馴染みがないですね。通常はド♯(ドシャープ)だとかミ♭(ミのフラット)だとか言うことが多いので覚えなくてもよさそうなのですが、調を表現する時によく使います。

「ハ長調」という言葉は馴染みがあるのではないでしょうか。調については別のページで解説しますが、長調は英語だとメジャー、短調はマイナーと表現します。ハ長調=CM(シーメジャー)、嬰ヘ短調=F#m(エフシャープマイナー)といった感じですね。調の表現は日本語と英語半々ぐらいで使っている気がするので両方覚えておく必要があります。

あと何かと出てきたがるのが シをHにしてシ♭をBにしちゃうドイツ語 です。

ハ長調=C-Dur(ツェーデュアー)、 嬰ヘ短調 = Fis-Moll (フィスモール)のように表現します。たま~に使っている気がします。

当然イタリア語もあるのですが日本では馴染みがないので割愛します。